ベピュード®の投与について
ベピュード®採用後、亜鉛や抗菌剤の使用を中止しても大丈夫ですか?
本ワクチンが亜鉛や抗菌剤に代わり得る有効な浮腫病対策であることを強く示唆する試験成績が報告されています(Pig Journal 2021年10月号別刷 浮腫病とワクチンの効果 (有)サミットベテリナリーサービス 石川先生)。
実際に本ワクチン使用後、亜鉛や抗菌剤の使用中止あるいは使用量の低減に至ったケースもございます。しかしながら、それらの製剤がStx2e産生大腸菌以外の病原体を抑えている可能性も十分考えられますので、管理獣医師と相談の上慎重に行ってください。
ベピュード®を使用しているにもかかわらず、STやLTが検出されます
本ワクチンが効果を示すのは、大腸菌の産生する毒素の中でもStx2eに対してのみとなっており、STやLTに対して効果は期待できません。
鉄剤と混ぜて打っても大丈夫ですか?
用法用量通りの使用を推奨しています。
母豚用大腸菌ワクチンの代用になりますか?
効果があるのは浮腫病(Stx2e)に対してのみですので、母豚用大腸菌ワクチンの代用としては使用できません。
ワクチン投与による増体は期待できますか?
本ワクチンの効能又は効果は、大腸菌が産生するStx2eに起因する浮腫病による死亡率の低減と臨床症状の軽減、並びに増体量低下の軽減となっておりますので、増体量低下の軽減による増体量の改善は期待できます。
Stx2e産生大腸菌以外の大腸菌対策の代用になりますか?
効果があるのはあくまでStx2eに対してのみです。
日本におけるStx2e産生大腸菌の割合を教えてください。
日本では、1991年から2014年にかけて23都道府県の家畜保健衛生所で分離された大腸菌967株のうち、411株がStx2eサブタイプに陽性であったという報告(Kusumoto et al., 2016)がございます。
浮腫病の不顕性感染農場は下痢などの消化器症状は認められますか?
浮腫病の不顕性感染農場では基本的に浮腫等の浮腫病の症状は認められず、生産性の低下が引き起こされるケースがあります。浮腫病の不顕性感染の疑われる農場にはPCRで浮腫病の原因毒素であるStx2eを検出する「ベロチェック® 」の検査をお勧めしています。弊社担当者または弊社ホームページからご相談ください。
Stx2e産生大腸菌が陰性で、STやLTが陽性のケースでも効果は期待できますか?
浮腫病の不顕性感染農場では基本的に浮腫等の浮腫病の症状は認められず、生産性の低下が引き起こされるケースがあります。浮腫病の不顕性感染の疑われる農場にはPCRで浮腫病の原因毒素であるStx2eを検出する「ベロチェック® 」の検査をお勧めしています。弊社担当者または弊社ホームページからご相談ください。
継続して使用していると、Stx2e産生大腸菌や下痢の発生が減っていくことはありますか?
以下のような機序で大腸菌の軽減に間接的な影響が期待できる可能性があります。
(※本ワクチンに限定した話ではなく、あくまで仮説に留まります)
機序:
① ベピュード®の使用により浮腫病による悪影響が軽減する
② (もともと飼料に抗菌剤が添加されていた場合、その抗菌剤が含まれた飼料の)摂食量が多くなる
③ 治療効果のある規定量の抗菌剤が摂取可能となる
④ 細菌が減少する
(※本ワクチンに限定した話ではなく、あくまで仮説に留まります)
機序:
① ベピュード®の使用により浮腫病による悪影響が軽減する
② (もともと飼料に抗菌剤が添加されていた場合、その抗菌剤が含まれた飼料の)摂食量が多くなる
③ 治療効果のある規定量の抗菌剤が摂取可能となる
④ 細菌が減少する